本サイトは、快適にご利用いただくためにクッキー(Cookie)を使用しております。
Cookieの使用に同意いただける場合は「同意する」ボタンを押してください。
なお本サイトのCookie使用については、「個人情報保護方針」をご覧ください。

最新情報

2017.11.15

CODE BLUE 2017攻殻CTF参加報告

日本で開催される国際会議「CODE BLUE 2017」にて女性限定のCTF(Capture The Flag)、である「攻殻機動隊 REALIZE PROJECT × SECCON CTF for GIRLS in CODE BLUE(以下、攻殻CTF)」に参加してきました。

女性向けの楽しい競技なので、今後参加される方の参考になれば幸いです。


攻殻機動隊 REALIZE PROJECT × SECCON CTF for GIRLS in CODE BLUE


攻殻CTFは、出題されたクイズに回答していくジョパディ形式のCTFであり、問題は全部で18問。6ジャンル(ウェブ、トリビア、バイナリ、ネットワーク、暗号、フォレンジック)に対して、100、200、300の得点があり、数字が大きいほど、難易度が高くなります。


他で開催されているCTFと比較すると、簡単で解きやすい問題が多く、CTFを体験してみたいという人にはぴったりの初心者向けCTFという印象です。

今回の競技でも、ほとんどの参加者が1問以上正解していました。


また、無料で参加でき、競技終了後には美味しいスイーツも振る舞われるため、女性が気兼ねなく楽しめるCTFでもあります。



今回は30人による個人戦で、海外から参加された方もいました。

それぞれの女性が、自分らしいスタイルで自由に競技に取り組んでいました。


筆者は前回から参加しており、今回が2回目の参加です。

前回は、終了間際に難易度の高い問題の回答をタイプミスして終ったため、非常に悔しい思いをしました。


攻殻CTFは、個人の戦いであるとともに自身との戦いの場であり、成長を実感できる貴重な機会でもあります。

前回の自分に勝つという目標を持って、競技に取り組みました。


競技開始!そして53秒後・・・



競技開始から1分もたたないうちに最初に回答した結果、AMATERAS零のスコアボードに巨大な「糖分」の字が表示されるという面白い展開を起こしてしまいました。


“AMATERAS零”とは、情報通信研究機構(NICT)が開発した攻殻CTFの競技状況をリアルタイムに可視化する専用エンジンです。現在の順位や得点、送信した回答の成否がスタイリッシュな演出と共に表示されます。


名前の下にある得点「101」にご注目していただきたいのですが、攻殻CTFでは、最初に問題を解いた競技者には得点+1%のボーナスポイントが与えられます。

筆者はネットワークの100を最初に解いたため、+1のボーナスで「101」を獲得したということです。

前回の雪辱を晴らすべく、今回はこの初回答ボーナスを狙って作戦を立てていました。


  • 一番上にある問題から順番に取り掛からない
  • 自分の得意ジャンルから取り組む

CTFにおいては、どの問題から着手するかが非常に重要です。

一番上にある問題が一番簡単である保証はどこにあるのでしょうか?


他のCTFでも言えることなのですが、出題される問題には動作確認をしてから考える、という問題があるため、その分の時間がかかってしまいます。

(※問題の種類や競技者のスキルによって異なりますのでご注意ください)


初回答ボーナスを狙うのであれば、動作確認が不要な問題かつ、得意なジャンルから取り掛かるべきだと、今回作戦を立てました。


これは賭けでした。でも、もし誰かが先に回答するようであれば、ボーナスは獲得できませんが、難易度は難しくはない、と判断できるので次の問題を解く順序の参考になります。


作戦のお陰で合計2問ボーナスを獲得することが出来ました。

悔しい思いをしたからこそ得られた経験が生かせて嬉しかったです。


開始27分頃までは1位をキープできたものの、その後の順位は、8位まで転落したり、3位になったり、5位になったりと激戦が繰り広げられました。

転落してから徐々にスコアを上げられたのは、午後になってから200の問題の解き方をひらめいたことが大きいです。

一つの問題が解けるまで集中し続けるのではなく、様々な問題に挑戦しているうちに頭が整理されたのか、問題を解くことができました。(以下、回答した瞬間の様子です)



さて、最終的な結果についてですが、4位でした。

1位~3位はアメリカ、台湾、韓国の海外勢のため、日本人女性としては一番という結果で、スポンサー賞をいただきました。



スコア的に、2位と3位とは1点差です。

あと1問解くか、最初に回答していれば入賞できたかもしれないという僅差でした。


ちなみに1位とは600点差でした。

300の問題をあと2問回答していれば世界一になれたかもしれません。

筆者は糖分が無ければ力が発揮できないので、もっと糖分が足りていれば・・・と思うと悔やまれます。


真面目な話をします。CTFに参加したからと言って、会社の利益に直接的に貢献することはありません。単なる知的好奇心の探求の一つかもしれません。

しかし、どんなジャンルであれ、技術を学ぶ意欲のある人材がいることは会社にとって、社会にとって、より良い未来への利益になると信じています。

次こそは1位を狙っていきたいです。