
2023年7月度 MBSD-SOCの検知傾向トピックス
2023年7月度のMBSD-SOCにおける検知傾向トピックスです。
今月は、Hikvision製ネットワークカメラの脆弱性を狙った攻撃が増加しました。本脆弱性は、2021年9月に公開されたOSコマンドインジェクションの脆弱性です。入力検証の不備により、認証なしでrootユーザとして任意のコードを実行されてしまう恐れがあります。
弊社SOCでは、本脆弱性を狙った攻撃を断続的に観測していましたが、5/26(金)以降に検知数が増加しました。下図は、今年1月から5月末までの本脆弱性を狙った攻撃数の推移です。
下図は、弊社SOCで実際に検知した攻撃のパケットペイロードです。/SDK/webLanguageに対するPUTリクエストにおいて、XMLの中にコマンドを挿入して実行を試みた通信となっています。
PUT /SDK/webLanguage HTTP/1.1 <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><language>$(echo -ne "\x00\x00\x00\xef\x01\x0a\x70\xe3\x00\x20\xa0\xe1\x00\x00\xa0\x91\x05\x00\x00\x9a\x1c\x30\x9f\xe5\x2c\x01\x00\xeb\x03\x30\x9f\xe7" >> update)</language> |
なお、5月におけるHikvision製ネットワークカメラの脆弱性(CVE-2021-36260)を狙った攻撃の攻撃元国の上位5件は以下の通りです。アメリカからの攻撃が大多数を占めていました。
# | 国名 | 割合 |
1 | アメリカ | 81.9 % |
2 | ドイツ | 10.6 % |
3 | 日本 | 6.4 % |
4 | フランス | 2.6 % |
5 | ルーマニア | 1.3 % |
参考情報
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