2010年5月13日(金)に開催された「普段から備える緊急対応」セミナーは、おかげさまをもちまして多数のお客様をお迎えすることができました。
実施日時:2010年5月13日(金曜日) 13:00〜
主催:株式会社インターリスク総研 / 三井物産セキュアディレクション株式会社
協賛:三井住友海上火災保険株式会社 / 三井物産株式会社

特別講演「警察における情報セキュリティ対策等について」では、警察庁 情報通信局長 稲垣 嘉彦 氏より情報セキュリティを取り巻く情勢、警察における情報セキュリティ対策、警察におけるサイバーテロ対策、デジタルフォレンジックの強化に向けた警察の取り組みについてご講演いただきました。
サイバーテロ対策については、「サイバーフォース」というサイバーテロ等の事案対処活動等を専門に行う技術部隊が全国に配置され、その司令塔にあたる「サイバーフォースセンター」は24時間体制でサイバーテロの予兆把握に努めていることが紹介されました。
また、携帯電話、SDメモリカードなどが犯罪立証のための電磁的記録として扱われるようになったため、デジタルフォレンジック(コンピュータに関する犯罪や法的紛争が生じた時、原因究明や捜査に必要な機器やデータ、電子的記録を収集・分析し、法的な証拠性を明らかにする手段や技術のことを言います。フォレンジック("forensics")は「鑑識」という意味)強化に向けた取り組みが行われているとのことでした。

基調講演は「情報セキュリティガバナンスとセキュリティ監査」と題し、中央大学研究開発機構教授、NPO法人日本セキュリティ監査協会会長 土居 範久 氏に講演いただきました。
IT化の急速な進展によって、社会のさまざまな分野にITが浸透、物理的活動の代替が行われていることが指摘されました。経済システムと情報システムが密接に絡み合うことにより、リスクの所在、識別、評価が困難になっていること。職業犯罪組織の出現もあり、その場しのぎの情報セキュリティ対策を止め、総合的・根本的な情報セキュリティ対策が求められていることを強調されていました。
情報セキュリティの確保には、技術的対応とマネジメント的対応が車の両輪のように必要であるというご指摘に、参加者の多くが肯いていました。

株式会社インターリスク総研からは「情報漏えい時における企業の対応」と題しまして、コンサルティング第二部 上席コンサルタントの中村 純一 氏が講演を行いました。
情報漏えい事件が発生した際、企業の行動には「初期対応」「事件把握と初動対応」「関係者への連絡」「公表」「再発防止策の決定」「防止策実施・その後の公表」「信用回復対応」の各フェーズがあります。危機管理、リスクマネジメントを専門とする立場から、各フェーズ毎の詳細なToDoをご説明いただきました。
情報漏えい事件は日々報道がありますが、あらためて事件当事者になってしまった場合、企業はどのように行動すべきなのかという具体的なイメージは持ちづらいところです。中村氏の説明によって自社の課題を掴んだ参加者も多かった模様です。

東京電機大学教授、東京大学名誉教授 安田 浩 氏からは「情報大爆発 〜取り返しのつかない情報」という題目でご講演いただきました。
情報インフラの発展・成熟とともに放送と通信の融合が始まっている。Web3.0の時代においては、情報ビッグバンは必然であるとご指摘されました。Web3.0とビッグバン時代を支えるために、ネットワークインフラの構築(プラットフォームクラウド)と、アイデンティティ管理と認証が必要なことをご説明いただきました。

「情報漏えいとデジタルフォレンジックの動向」では、日本ネットワークセキュリティ協会 会長/東京電機大学教授 佐々木 良一 氏よりフォレンジックについての技術動向についてご講演いただきました。
デジタルデバイスの普及により、法的紛争時にデジタル・フォレンジックの重要性に注目が集まっています。デジタル・フォレンジックは法的紛争以外にも、情報漏えい事件が発生した場合の漏えい経路分析にも威力を発揮します。そのためにはログ分析が欠かせず、その分析を基に訴訟に備える証拠性確保のためにデジタル・フォレンジック技術が必要とされるとのことでした。その他ツールの紹介、フォレンジック手順についての紹介などが行われました。

「緊急対応チーム出動!」では、弊社 情報戦略部 部長 大河内 智秀より、「普段から備える緊急対応」を主眼とした、新サービスの概要について説明を行いました。
本サービスは2010年7月1日リリースが予定されています。

パネルディスカッションは、S&Jコンサルティング株式会社 代表取締役社長 三輪 信雄氏をモデレータに、土居教授、安田教授、佐々木教授をパネリストにお迎えしました。
本日のセミナーのおさらいと、「クラウド時代の情報漏えいとの付き合い方」をテーマに、約40分間のディスカッションを行いました。モデレータとパネリストの軽妙なトークに、会場はなごやかな雰囲気に包まれました。


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